Dr.コウの病気教室(4限目:虚血性心疾患)

ピピ! Dr.コウ、今日はどんなお話をしてくれるの?

こんにちは、エナ。今日は虚血性心疾患についてお話ししようと思うんだ。

エナ: 虚血性心疾患?なんだか難しそうな名前だね。

コウ: そうかもしれないけど、大丈夫だよ。簡単に説明するね。虚血性心疾患は、心臓に十分な酸素が届かなくなってしまう病気なんだ。

エナ: え、どうして心臓に酸素が届かなくなっちゃうの?

コウ: それは、心臓に酸素を送る冠動脈という血管が狭くなったり、詰まったりするからなんだよ。道路が渋滞して車が進めなくなるのと同じなんだ。

エナ: ああ、なるほど!でも、それってどんなふうに感じるの?

コウ: 例えば、胸がギューッと痛くなったりするんだ。この症状を狭心症って呼ぶんだよ。もっとひどくなると、心筋梗塞という状態になって、心臓の一部が酸素不足でダメージを受けてしまうんだ。

エナ: それは大変だね。そういえば、この前、タカ先輩のことを思うと胸がギューッてくるしくなったんだけど、エナは狭心症なのかな?

コウ: エナはまだまだ健康だから、たぶん違うと思うな。エナはタカ先輩のことが好きなのかな?

エナ:そ、そ、そんなことないピ。

コウ:ハハ、ごめんごめん。狭心症のときには、心臓にいく酸素が少ない状態だから、運動したりして心臓ががんばってはたらいたときに胸がギューッとなることが多いんだよ。

エナ:それならちがうかな。いつもパタパタ飛び回っているときは、ぜんぜん問題ないから。

コウ: そうだね。恋患いの治療はわからないけど、虚血性心疾患はいくつか治療があるんだ。

エナ: どんな治療があるの?

コウ: まずは原因をなくすことが大事だよ。エナみたいに健康的にすごしていたら大丈夫だけど、脂っこいものを食べ過ぎたり、塩っ辛いものばかり食べて血圧があがると、血管はどんどん細く・固くなっていくんだ。あと、たばこはとくに悪いから、吸ってたらまずは禁煙が大事だね。

エナ: それならエナは大丈夫そうだね。たばこも吸わないピ!

コウ: それでも狭心症になってしまうと治療が必要だね。お薬では、コレステロールを下げるスタチンや、血液をサラサラにする抗血小板薬(アスピリン、クロピドグレル等)なんかを飲んだりするんだ。

エナ: ふむふむ。ほかには?

コウ: 進行した場合には、カテーテル治療という方法もあるよ。カテーテルという細い管を血管の中に入れて、狭くなった血管を広げるんだ。カテーテルの先についている風船をふくらませて広げたり、ステントという小さな網を入れて血流を良くするんだよ。

エナ: それってすごいね!カテーテルを使って血管を広げるなんて。

コウ: でもカテーテルでいつも簡単に血管を広げられるわけじゃないんだ。だから胸をあけて心臓の血管をつなぎかえる手術が必要なときもある。これも大手術だから、全員ができるわけではない。やっぱり予防が一番だね。

エナ: そうだね、そうならないように私も健康に気をつけよう。ありがとう、Dr.コウ!

コウ: どういたしまして、エナ。健康に気をつけて、また何かあったらいつでも相談してね。

エナ: ピピ!わかったよ、Dr.コウ。またね!

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